ホーム 活動報告 お薬の管理意見交換会を実施しました

2009年4月16日

お薬の管理意見交換会を実施しました

 平成21年4月16日に、東京エリアの地域活動の一環として、お薬の管理に関する意見交換会を実施しました。

 

 東京都武蔵野市にある、株式会社太平洋シルバーサービスの研修室をお借りし、都内等の事業者6社20名が集まり、それぞれの事業者で、どのように薬の管理や介助をし、服薬事故をどのように防止しているかなどの意見交換がなされました。

 

意見交換会の様子

お薬の管理意見・情報交換会

 この意見交換会は、服薬事故がなかなか無くならないことに悩む事業者の指導的な立場の方から、他社の薬の管理・介助の方法を聞いてみたいという要望があり、特定協事務局会社を中心に声をかけ、開催されました。今年度の地域活動は、地域の事業者からのご意見をもとに、企画運営する形式を増やしたいと考えておりましたので、そのテストケースとして実施しました。




 意見交換会では、事故を防ぐ対策として、それぞれに工夫された管理方法が報告されました。

(1) 薬の管理
・特別仕様の配薬用のカートを使っている
・協力薬局の薬剤師に薬の管理をさせている
・薬局が各入居者と居宅療養管理指導料の契約を締結している(6社中4社)
(2) 服薬の介助
・複数のスタッフで服薬を確認することで相互監視を重視する
・服薬の作業を1人の担当者にする(腕章をつけさせるなど)ことで、業務に集中させる
・入社して一定期間がたった職員にしか薬は触らせない
・服用者の前で薬包に記載されている服用者名をフルネームで読み上げ、服用者の顔と一致させる
・空の薬包を管理ケースに戻し、確実に服薬しているかを確認した上で破棄する
(3) 研修方法
・薬の大切さを理解させる研修を行っている

 

 しかし、服用者間違いは『0』に改善できている事業者はありましたが、飲み忘れ、飲みこぼしなどの事故になると、どの施設でも一定数は発生しているようであり、まだまだ服薬に関する業務改善は尽きないといった状況のようです。また、拒薬の話題から、必要性の低い薬が見直されること無く処方され続けられており、医療機関との連携・調整が必要だということも話し合われました。

 

 どのような、薬の管理の方法が正解という結果は出ませんが、他の事業者でのやり方を参考にしあって、薬の管理・介助のあり方等を見直すよい機会になったのではないかと感じました。

 

 また、今回、株式会社太平洋シルバーサービスが運営する「シルバーシティー武蔵境」も見学させていただきました。歴史ある施設でしたが、入居後すぐに快適な生活が始められる設備が各個室や共用部にあり、駅近、天気がよければ富士山も見えると、高い入居率を維持されているのが納得の特定施設でした。

 

 今後も、特定施設のサービス向上、現場力向上につながるような企画の開催をサポートしていきたいと考えております。今回の意見交換会のように、施設で抱えている問題を共有し、サービスの質の向上を図るため、特定協会員同士の横のつながりを活用することもできます。地域活動として、会員同士の交流を図ることができるサポートをしていきたいと考えておりますので、企画案等がございましたら事務局までご相談ください。