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2014年3月14日

平成25年度特定施設専門研修(東京会場)を、3月14日(金)に日本教育会館の7階中会議室で開催しました。

認知症ケアについて 沖田先生

 研修会場には、67法人(会員62法人、一般5法人)、125名(会員115名、一般10名)の方が集まりました。 

 第一部では、NPO法人「認知症の人とみんなのサポートセンター」の代表である沖田裕子先生が、「認知症ケア~本人を中心にケアを考える~」をテーマに研修を行いました。

 沖田先生は、「認知症のケアには、本人の言動の本当の意味を考え、統一したケアを行っていくことが必要である」と、たくさんの事例を交えてお話しされました。

研修会の様子

 また、そのためにはアセスメントが重要であるとし、本人の「できないこと」ではなく「できること」に焦点を当てていくアセスメント方法(センター方式)を紹介されました。

 そして、実際にセンター方式のアセスメント表を用いて、ビデオの事例を基に「利用者が求める介護」についてグループ全員(5人程度)で1枚のシートに記入するというグループワークも行いました。どのグループも、利用者が求めることについて複数の意見が出ており、スタッフ間でケアを確認・統一することの必要性を再認識されたようでした。受講者からは、「事例を交えての講義でわかりやすかった」、「明日から現場で試してみたいヒントがたくさんあった」等の感想が寄せられました。

 

看取り介護について 吉松先生

 第二部では、特定協の理事でもある、吉松泰子先生が「特定施設における看取り介護について」をテーマに研修を行いました。吉松先生からは、吉松流の「看取り」ではない、「見取り」について、熱意あふれる講義が展開されました。治療をしたり経過を観察する病院での看取りとは違い、施設での見取りは「利用者の最期をひとりぼっちにせず、精一杯見取るところである」と、ご自身の考えを力強く、明確に語られました。

 また、「人生終焉の時に、多くの人の真心に囲まれて死を迎えることはとても幸せなことであり、それを叶えるのが見取りの介護である」と、介護職としてのやりがいや誇りをも伝えられました。受講者からは、「こんなに明るく看取りの話を聞いたのは初めて」「看取ることに対して少し気が楽になった」「看取りは怖いものではなく、素敵なものだと初めて思った」との感想が寄せられ、看取りに対する考えが変わった受講者も多くいたようでした。

 

 この東京会場の研修をもって、平成25年度の専門研修はすべて終了しました。受講いただいた皆さまには、本研修での学びを業務に少しでも活かしていただけたら幸いです。来年度も引き続き全国10か所での研修の開催を予定していますので、ぜひともご参加ください。