ホーム 活動報告 島根県特有連第二回介護実践研究発表会(11/7・特定協共催)が開催されました。

2009年11月7日

島根県特有連第二回介護実践研究発表会(11/7・特定協共催)が開催されました。

島根県特有連第二回介護実践研究発表会(11/7・特定協共催)が開催されました。

 平成21年11月7日に島根県特定施設・有料老人ホーム事業者連絡会(島根特有連)様との共催により、島根県立男女共同参画センターにて「第二回介護実践研究発表会」を開催致しました。島根県の事業者様を中心に、10法人44名の方からご参加いただきました。

 

 冒頭挨拶では、島根特有連加藤会長から、孔子の論語より「学びて思わざれば、すなわちくらし、思いて学ばざれば、すなわちあやうし。」の一説を引用し、この発表会の開催趣旨をご説明いただきました。引き続き、特定協事務局の藤田より、最近の特定協の活動として、平成21年度厚生労働省「介護雇用管理改善推進委託事業」受託による『特定施設入居者生活介護事業における介護従事者定着率向上事業』を実施していること等の紹介がありました。

 

 この会は、第一部の記念講演と第二部の介護実践研究発表の二部構成にて実施いたしました。

 

株式会社誠心 代表取締役 吉松泰子氏

株式会社誠心 代表取締役 吉松泰子氏

 第一部では、株式会社誠心 代表取締役 吉松泰子氏より、「『人材』を考える上で大切なこと」と題してご講演いただきました。ご講演の中で、介護職のモチベーションに関し、「感動できる仕事として、期待して入ってくるが、結局は衣食住のお世話の繰り返しであり、マンネリを感じてしまいがち。」という現実を認識したうえで、「しかし、感動は与えられるものではなく、自ら感じるもの。」との想い。そして、「介護の方法としてこれが正しいというものはあり得ない。その人の思いを汲んで、やって欲しいことをやってあげるのが正しい介護。」「やり方自体はご入居者のそばにいる職員に一任。」「任された職員はプロ意識を持って取り組んでいくようになる。」との人材育成についての考えを熱弁いただきました。吉松氏の熱弁に会場全体が魅了されているようでしたが、アンケート結果でも回答者全員から「とても満足」、「満足」との回答をいただきました。

 

発表会後の意見交換の様子

発表会後の意見交換の様子

 第二部は、島根県内施設の介護現場で働くみなさまにより、現場実践の中から見出された課題に対する研究の発表をしていただきました。10組のみなさまからの発表でしたが、どの発表も課題の内容分析をしたうえでの、新たなトライアル、そしてその結果がきちんと評価されており、着実にサービスレベルを向上させていることが伺える取り組みでした。

 

研究発表タイトル

1. 転倒・骨折した、全盲で光を失った方へのチームアプローチ
2. 重度の褥創完治をめざして
3. 食事面からのアプローチ、PEM(低栄養)嚥下障害の方への取り組み
4. 介護事故・ヒヤリハットを通して
5. 担当者会議を柱にしたケアマネ活動の展開
6. 「排泄の自立から人格の尊重へ」
     ~排泄ケアから学んだ、その人らしくあるためのかかわり方~
7. センサーマットに頼りながら百壽者の自立を支える介護
8. 「実家に帰ってみたい」との願望にそう介護を見つけるまで
9. 老衰により終末期をお迎えの方、初めての「看取り」を経験して・・・
10. 個別ケアに重視した生活援助計画内容への取り組み

 発表会終了後に会場を変え行われた懇親会では、真剣に取り組んだゆえの満足感からか、大いに盛り上がり、事業者間同志の意見交換の会話もはずんだ様子で、今後もこのような取り組みを継続し、さらに全国規模での事業者間の研究発表会を開催してもらいたいとの声もあがっていました。