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2009年1月28日

人材確保に関する講演会・情報交換会 in 神奈川

 去る1月28日、神奈川ブロックの会員活動として、横浜大栄ビルにて、「人材確保に関する講演・情報交換会」を開催し、合計8法人12名の方にご参加いただきました。


UIゼンゼン同盟日本介護クラフトユニオン会長の河原四良のご講演

 第1部では、UIゼンゼン同盟日本介護クラフトユニオン会長の河原四良様より『特定施設での人材確保・育成について』と題し、ご講演いただきました。

 

 ご講演では、UIゼンゼン同盟日本介護クラフトユニオンの2008年度就業意識実態調査のデータに基づき、介護現場で働く職員の生の声を元に介護労働者の実態と意識を整理していただいた上で、退職者の少ない施設の職員の声や経営者に求めている職員の声も含めてご講演いただきました。組合に寄せられる苦情の70%はコミュニケーションの問題であり、職員間、管理者と職員スタッフ間のコミュニケーションや、職場の明るい雰囲気作り、勉強会や研修等スキルアップの体制整備が必要であることをお話しいただきました。参加いただいた皆様からは、「改めて一人一人のスタッフとしての日頃からのコミュニケーションの重要性を感じました。」「生の声を充分に聞くことが出来、参考になりました。」等の声が上がっておりました。


講演の様子

 第2部では、3グループに分かれ『人材確保・育成』について情報交換を行いました。いずれのグループも活発な議論が展開されました。最後に各グループの代表者から発表いただいた議論の概要を、文末に掲載いたしましたのでご覧ください。参加いただいた皆様からは、「皆が同じ思いだと思った。」「今後の参考にしていきたい」等の感想を多くいただき、こちらも盛会でした。

 

 今後も、皆様からお寄せいただいたご意見をもとに、会員活動を活性化させて参りますので、お力添えをお願いいたします。
また、企画立案、運営にご興味のある方は、お気軽に事務局までご連絡ください。お待ちしております。

 

《第2部 情報交換会後の各グループの発表要旨(特定協事務局にて取りまとめたもの)》

 

○管理職のスタッフへのかかわり

 人間関係・コミュニティが重要である。管理職が職人気質のスタッフにうまくかかわっていくことが必要である。給与を上げるという待遇改善だけでなく、施設長が声かけして、認めてあげることが必要である。  研修制度と人事制度がリンクした仕組みを設け、スタッフ一人一人の育成プログラムを設定して、課題を解決していくという取組みがあった。

 

○スタッフ間のコミュニケーションについて

 

 管理者がすべてのスタッフに気遣いのあるリーダーシップを発揮することが必要である。
方法論として、①7つの委員会を設けてすべてのスタッフがいずれかの委員会に属して活動することにより、少しずつ発言が増えるなど参加意欲が高まってきた、②時間に縛られないように、文書で議題を設定し、意見を書き込んでいくミーティングを実施することにより、会議では発言しないスタッフも意見を伝えるようになった、というアイデアがあった。
 施設の「常識」が世間の「非常識」であることもあり、自由で風通しのよい発言が大事である。

 

○人材の定着について

 

 3年前に雇ったスタッフはある程度残っているが、1年前に雇ったスタッフの離職率が高い。スタッフの質も変化してきているのではないか。  研修を充実させる(人材育成)ことによって、定着率が良くなってきた。内部研修だけでなく、外部研修は自施設に合った方向性が統一できる良さがあった。

 

○シフトの組み方

 夜勤に不安を抱えるスタッフが多いことから、経験や指導力のあるスタッフを核に、安心した体制を構築することが必要である。  1年分のシフト・休日をまとめて設定すれば、スタッフは先の生活が読めて、プライベートの充実も図ることができるのではないか。

 

○特定施設の介護報酬について

 特定施設の介護報酬は、特養・老健に比べて非常に低く抑えられてきているのではないか。